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タイから1時間!カンボジア・アンコールワットに行く方法と観光費用

タイから1時間!カンボジア・アンコールワットに行く方法と観光費用

目次

タイに観光に訪れたら、近くにある国々の観光スポットへ足を延ばしてみるのもよいかもしれません。タイ・ラオス・ミャンマーの三国がメコン川で国境を接する“ゴールデントライアングル”、ラオス・ビエンチャンの凱旋門、ミャンマーの寺院シュエダゴン・パゴダ、ベトナム・フエの王宮やティエンムー寺など、タイバンコクから飛行機などで2、3時間程度で行ける範囲には多くの見どころポイントがあります。そうしたなかで、最も有名で人気があるのは、カンボジアにある世界遺産・アンコールワットではないでしょうか。タイ・バンコクからのアンコールワットへの行き方についてまとめます。 %e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-7

タイからシェムリアップまでの直行便とビザについて

タイ・バンコクから、アンコールワットのあるカンボジアのシェムリアップという街に行くには、バスなどの陸路で向かう方法と、飛行機を使う方法があります。

飛行機についてですが、タイのバンコクからカンボジアのシェムリアップまでの直行フライトがある航空会社は3社あります。(2017年現在。)バンコク・スワンナプーム空港発だと、タイスマイル航空とバンコクエアウェイズ、バンコク・ドンムアン空港発だと、エアアジアです。

チケット料金は、予約の時期によりますが2,500バーツ~4,000バーツくらいであります。バンコクエアウェイズのプロモーションチケットだと1000バーツという航空券もあります。どちらの空港発でも、シェムリアップ国際空港までの所要時間は1時間程度です。日本とカンボジアの時差は2時間(日本が2時間早い)、カンボジアとタイの間では時差はないです。 

カンボジア入国にはビザが必要ですが、写真1枚と申請費用の30ドルさえ持っていけば、シェムリアップ国際空港に着いてから即日その場で発行されます。詳しいカンボジア入国方法は、「タイ→シェムリアップ・ビザランも便利カンボジア観光ビザと物価情報」記事の方で紹介されていますのでご覧ください。

シェムリアップの繁華街。飲み屋が並んでいて欧米系観光客がたくさんいてかなり賑やか。
シェムリアップの繁華街。飲み屋が並んでいて欧米系観光客がたくさんいてかなり賑やか。

空港から市街地への行き方 

シェムリアップについたら、空港の窓口で、タクシーかトゥクトゥク、バイクタクシーを手配して市街地まで行きます。シェムリアップ国際空港は入国の同じ日のうちに出国することは禁止されていて、アンコールワット見学も半日がかりなので、日帰り見学は不可能です。このため、まずはシェムリアップ市内のホテルに入ります。シェムリアップには五つ星の高級ホテルから、一泊5ドル~7ドル程度のゲストハウスなどの格安ホテルまでいろいろな宿泊施設が多くありますので、自分の希望の予算をドライバーに伝えるとよさそうなホテルを周ってくれます。%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-1

空港から市街地までは約8㎞、空港からアンコールワットまで約5㎞、市街地からアンコールワットまで約6㎞というトライアングルの位置関係になっています。 

市街地からアンコールワットへの行き方・トゥクトゥク交渉について

翌朝、市内でトゥクトゥクを適当に捕まえ、「アンコールワットに行きたい」と告げて価格交渉をします。市街地からアンコールワット、近くのアンコールトム、プリヤカーンの遺跡の3カ所を周って市街地に帰ってくるプランで約5時間程度、11ドル~18ドルくらいの料金です。(移動のみ。ガイドはなし)ある程度意思疎通ができるように少しでも英語ができる運転手を選ぶことをお勧めします。

一番良い方法は、前日に空港からホテルまで送ってもらったドライバーを「明日はアンコールワットに連れて行ってください。」といって翌朝ホテル前で待ち合わせするのです。空港で客待ちをしているドライバーは、英語ができて外国人観光客に慣れている人が多いです。 

アンコールワットの入チケットの購入窓口。
アンコールワットの入チケットの購入窓口。

まず、アンコールワットの受付所へ向かいます。

アンコールワットと周辺寺院の1日見学料は最近値上がりして37ドル(2017年4月現在)です。その場で写真を撮られて、顔写真入りの入場パスが発行されます。これをなくすと各遺跡に入れなくなるので気を付けてください。

アンコールワットと周辺寺院の入場券。顔写真付きです
アンコールワットと周辺寺院の入場券。顔写真付きです

まずは、一番奥にあるプリヤカーン遺跡へ。ジャングルの中の細い道をトゥクトゥクで走り抜けていきます。今回頼んだ運転手は、ガイドまでは頼んでいないので、遺跡の入り口近くの駐車スペースで「1時間後合流しよう。」と言ってきます。そして、連絡用のトランシーバーを渡されます。 

「ラピュタ」のモデル?プリヤカーン遺跡の神殿

プリヤカーン遺跡は、東側入り口と西側入り口の2カ所があります。自分がどちら側の入り口から入ったか、運転手との待ち合わせ場所はどこか、迷ってしまった時に備えて、入り口の写真をとっておくことをお勧めします。 

中に入ると、反対側の出口まで800mくらいある林の中の長い道を進みます。大勢の観光客が行き来しているのでわかります。

途中、道に設けられたステージで伝統楽器を弾いている人たちがいました。看板があって「地雷の被害者の募金活動」と書いてありCDが売られているのですが、よくみると演奏している人たちは、足が無かったり手が無かったりします。1970年から1999年まで続いた内戦の犠牲者のようです。 %e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-4プリヤカーン遺跡は、名前だけ聞くとなじみがないですが、石でできた寺院の建物に、巨大な木の根が食い込んで、樹木と建物が一体化しているという部分があって、ジブリの映画「ラピュタ」のラピュタ城のモデルになった場所のひとつと言われています。ラピュタのモデルと言われる場所は世界中に何カ所かあり、カンボジアではここから東に40kmほど行ったベンメリア遺跡が有名ですが、このプリヤカーン遺跡も同じような場所があるのです。このように木が建物の石の間から生えていて、多くの観光客がカメラを向けていました。 %e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-10

アンコールトムに現れる10歳の少年の巧みな強制ガイド! 

続いて、隣にあるアンコールトムという遺跡を訪れます。

ここは、プリヤカーン遺跡と違い、寺の遺跡のすぐ手前までトゥクトゥクが入れるので、行きやすいです。

積み上げられた石に圧倒されます。石の柱が並ぶ廊下を歩いて建物の奥に入ります。足元は敷石があちこち崩れていてとても足場が悪いです。苦労しながら歩いていると、いきなり目の前に少年が現れました。そして、「そこの足元をお気をつけください。」と流暢な英語で急に注意を促されました。私が足を踏み出すと「こちらの石に足をお運びになり、こちらへお進み下さい。」と妙に丁寧に案内されます。頼んでもいないのに勝手にガイドを始めました。「別に頼んでいないよ」と思い断ろうとしましたが、少年は「ここをご覧ください。壁に仏像が彫りこまれていますよ、きれいでしょう? あ、足元にお気をつけ下さい。」などと次々にこちらを誘導していくので、断るタイミングがありません。%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-5

ガイドが上手そうだったので、このままこの少年に頼むことにしました。

この少年はとても英語とガイドがうまく、「ここに立って上を見てください。この位置からしかあの仏像は見えませんよ。」とか、「ここが写真撮影スポットです。ここに立つと向こうの仏像とキスしているように写りますよ。」などと、指示が的確なのです。しかもこちらの渡したスマホも自在にあやつり、光の加減や構図まで上手に設定して撮影してくれます。

首のない仏像の前に来ると「これはクメール…に破壊されました。ごめんなさい、わかりません。」というので「クメール・ルージュのことでしょう?(ポルポト派。70年代後半に政権崩壊後も内戦を続け、つい十数年ほど前までタイとの国境付近を実効支配していた共産主義勢力。宗教を否定し仏像などを破壊。90年代にはシェムリアップ空港に迫撃砲を撃ち込むほど活発に動いていた)」と聞いたら、「すみません、まだ英語勉強中なもので。」などと言います。年齢を聞いたらまだ10歳ということで驚きました。 

少年の、流れるような見事なお金の請求のしかた 

少年はガイド代の請求の仕方も上手でした。

ジャングルを見下ろせる見晴らしのよいバルコニーのような部分に来ると急に、少年は振り返って、なにかの用紙を出してきます。「まずしい僕らのための学校があるのですが、維持するための署名をお願いします」というので、「サインくらい良いだろう。」と、他の外国人が書いたサインをマネして名前、自分の国名を書いていくと、さいごに「×ドル」と書いています。寄付をくれということか、とここで気づきます

少年にガイドもしてもらったしな、と思い、みんな5ドルから15ドルくらいの金額を書いているので、私も10ドルを渡すことにしました。すると少年は「ありがとうございます。それで…、僕のガイド料もいただけますか?7ドルです。」と手を出してきます。「別料金かい!」と思ったのですが、少年になにもあげないわけにもいかないので、7ドルを渡してきました。

少年が教えてくれた撮影のベストポジション。
少年が教えてくれた撮影のベストポジション。

・・・計算しつくされた上手な段取りだと思います。カンボジアの屋台では1.5~2.5ドルでチキンライスが食べられますから、なかなか良い稼ぎです。もちろんガイド自体もとても上手でした。彼にはアンコールトムの内部で会えます。 

アンコールワットの迫力、ビルの4,5Fの高さを昇る

そしていよいよ、アンコールワットとのご対面です。入り口から堀を超えて、寺の中心部へと進みます。どんどん歩いていくと、遠くに、有名な見覚えのある3本の塔が立つ本堂が見えてきました。%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-9

近くに行くと本堂の建築物はかなりの高さがあって、かなり遠くからでないと、カメラに収まりきらない巨大さです。石の壁に彫り込まれている仏像や、装飾などのレリーフはとても細かく、現代の技術でも作るのは大変そうです。%e3%82%a2%e3%83%b3%e3%82%b3%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%af%e3%83%83%e3%83%88-11

アンコールワットの本堂は、とても急な石の階段を、へばりつくように昇って上の展望スペースへと行くことができます。高いところがダメな人は足がすくむような高さを、手すりにしがみつきながら昇ります。高さは13mといいますから、ビルの4階・5階くらいの高さを、壁がない急な階段を一気に昇ることになります。 

階段を登りきって舌を見下ろす。
階段を登りきって見下ろす。

汗まみれになってやっと昇りきった上からは、アンコールワットを取り巻く森が見渡すことができ、800年以上も前に、このようなジャングルの中によくこれだけの建築物を建てたな、と驚くばかりです。

こうして、アンコールワットとその周囲の遺跡を5時間ほどかけて周ることができました。タイに在住していたり、タイを観光で訪れるなら、バンコクから飛行機で1時間で行けるアンコールワットには、ぜひ行くことをおすすめします。「タイから1時間!カンボジア・アンコールワットに行く方法と観光費用」レポートでした。

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