タイのバンコクには日本料理の店はたくさんありますが、特にトンカツと天ぷらがとてもおいしいという評判の老舗、シーロムの「味里」(みさと)に、行ってみました。場所はシーロムエリアのラーマ4世通り沿いにあるオフィスビルのチャーンイサラタワーの1Fにあります。
タニヤ通り側からも行くことができます。タニヤ通りからクラブ愛の路地に入り、正面にある階段がチャーンイサラタワーへの通路になっているのでそこから上がっていきます。「ラーメンがんてつ」タニヤ店の前を通り、ビルの内部へ向かうと、右側に緑色の「味里」の看板がでています。チャーンイサラタワービルは「江戸家」や「よってけ」などの老舗の和食・居酒屋の名店がそろっています。 訪れたのは平日の21時頃。足を踏み入れた「味里」の店内は、1Fがボックス席、2Fが座敷になっていて宴会や接待にも使われるそうです。少人数でぶらりと入っても、カウンター席もあるので大丈夫です。
居酒屋なので寿司、刺身やひとおおりの料理は頼めますが、特に、天ぷらとトンカツが名物です。
トンカツは
特製ロースカツ(L)350THB(M)300THB
特製ジャンボカツ(L)400THB(M)350THB
特製フィレカツ(3個)350THB
ディナータイムはこれにプラス70バーツでセットになります。興味深いのはメニューに「驚異のS.P.F.トンカツ」というタイトルが書いてあるのです。SPFとはいったい何でしょうか?オーダーした料理が出てくるのを、サービスのお通しをつまみながら待ちつつ、メニューの説明文を読んでみます。
「豚肉は、母胎から産まれる前の子豚を取り出し、厳しく衛生管理された養豚技術で育て上げました。」
「抗生物質等の薬品残留の心配がない」
「肉質が柔らかく脂肪分が少なく、豚肉特有のいやな臭いも感じさせません。」
ということだそうです。限定入荷、とありますが、たしかにここまで特別な肉だとなかなか入手は大変そうです。
SPFとは何?ボリュームがあるのにもたれないトンカツ!
SPFとはSpecific Pathogen Free「特定の病原体をもっていない」という意味の学術用語だそうです。無菌豚ということではないのですが、飼育に特別な注意を払われて育った健康体の豚のことだそうです。一般的な豚の飼育はどうしても衛生上菌がはびこるので、豚が病気になりやすいです。このため抗生物質を多く投与して病気を抑え込んでいるのですが、特別に清潔な環境で飼育することで抗生物質も最低限で済み、豚の体内に善玉菌が多くなるので、肉のくさみもなくなるのだそうです。 うんちくはこれまでにして、出てきたこちらが、特製ロースカツ(L)セットです。
箸や紙ナプキンと比べるとお分かりいただけると思いますが、ものすごいボリュームです。
口にしてみると、たしかに、肉厚なのに風味があっさりしていてくさみがないです。衣も油が良いのか、とてもサクサクしていて揚げ物のべっとりした感じがなくて軽いです。それでいて噛みしめると閉じ込められた肉のうまみがにじみ出ます。SPF、すごいです。ボリュームがあるのにいくらでも食べられそうです。
ソースも自家製でしょう、トマトの味が浮かび上がるような味です。テーブルには、カレー粉、昆布入り塩や味の素と塩を混ぜたものなどの調合調味料が並んでいます。天ぷらが名物という店だけあります。ソースもおいしいのですが、塩や、醤油で一切れずつ色々な味を楽しんでみました。 お代わりができるご飯も、米が立っているようなおいしい炊きあがりです。出てくるものすべてにスキがないという印象を持ちました。
カウンター内は、かっぽう着姿の料理人たちが忙しく調理で動いていて、食事をしている間、何組ものスーツ姿の日本のビジネスマンたちが入って来たり、食事を終えて上から出てきたりしました。人気で忙しい店なのに細かい部分に手を抜かない丁寧な仕事ぶりは見事でした。ランチタイムはお得になるので、こんどは昼に行ってみようと思います。「タニヤ味里・「SPF」豚肉使用トンカツと天ぷらが絶品の和食居酒屋」情報でした。
<店舗データ>
店名 味里(みさと)
営業時間 ランチ 11:30~14:30 夜 18:00~22:30 定休日・日曜の昼は休み。
住所 1F, Charn Issara Tower 1, 942/39-41 Rama 4 Rd., Bangkok チャーンイサラタワー1F。
日本語 メニュー・オーダーともに日本語が通じる。