日本料理店はなんでもある、タイ・バンコクですが、味も残念なものから日本でも珍しい見事な料理を出す店まで、ピンからキリまであります。今回はその“最上級”の方と名高い、「葵」のランチに行ってきましたのでレポートします。日本料理店「葵」は、タイに3か所あります。シーロムの本店、繁華街のサイアムにある「サイアムパラゴン店」、プロンポンの「エンポリアム店」です。今回は、シーロムの本店へ行きました。
「葵」シーロム本店の行き方ですが、シーロム通りとスリウォン通りの両方から行くことができます。この二つの大通りを垂直に結ぶ路地の「SILOM Soi6 (シーロムソイホック)」にあります。
シーロム通り側から行く場合は、BTSサラデーン駅からシーロム通りを西側(ルンピニ公園の逆側)、へ向かいます。タニヤ通りやパッポン通りとの交差点を過ぎ、右側にあるクリスチャン病院を過ぎて最初の路地を右折すると左側にあります。
スリウォン通り側から行く場合は、タワナバンコクホテルの向かいにあるセブンイレブンの路地を入ります。途中タイ料理店の「マンゴーツリー」を通り過ぎ、突き当たると左に進み、次の突き当りを右折すると、右側に「葵」と日本語の看板が出ています。
入口から入ると、テーブル席とカウンター席があります。
ランチメニューをみてみましょう。
おもな「昼御膳」(炊き込みごはんと味噌汁付き)は
鮭のとびこ焼か明太焼 450バーツ
銀鱈とびこ焼か明太焼 850バーツ
鯖の鉄板焼 350バーツ
揚げ煮か味噌漬け焼 750バーツ
味噌かつ膳 400バーツ
エビフライ膳 400バーツ
とんかつ膳(ヒレかロース)350バーツ
刺身膳600バーツ
握り寿司セットかちらし寿司 「葵」1000バーツ、「花」650バーツ
そして、昼懐石「雅」1200バーツ、「華」1000バーツ、「舞」800バーツ
などです。
とくにおすすめというお弁当、
三段重(500バーツ)と、変わり寿司弁当(500バーツ)を頼んでみました。
店内は、白壁に、いい色合いの木の桟という日本の古民家風の内装で、落ち着きます。2F以上は座敷個室になっています。
料理を待っている間に、続々とお客さんが入ってきて、たちまちテーブル席もカウンター席も埋まってしまいました。不思議なのは、日本人客は上の階の座敷にはいましたが、1Fフロアは、欧米系の人が多いことでした。
タニヤ通りの日本料理店に行くと、客席フロアは日本語が飛び交っていたりすることが多いので、珍しい光景でした。欧米系の人と言ってもTシャツ短パンの観光客ではなく、こちらの企業で働いているような雰囲気の人々でした。それだけ欧米系企業でも知名度が高い店のようです。
こちらが変わり寿司弁当です。
お寿司に天ぷら、焼き鮭、お吸い物、茶碗蒸し。
そして三段重弁当。刺身に、てんぷら、和え物、焼き鮭に炊き込みご飯とお吸い物です。おせち料理のような、豪華な内容です。
まず、炊き込みご飯は、ひじきの香りが食欲をそそり、ほんのり甘い後味。
衣を口にした時のサクサクとした音が小気味よい天ぷらは、重い油っこさがありません。
うならされたのは、焼き鮭。表面がしっかり焼かれて、それなりの歯ごたえを予感したら、中心の身は、煮込み続けた石狩鍋の鮭のような柔らかさ。鮭の旨みが表面のぎりぎりのところに集まっています。
とろけるように舌にまとわりつく、はんぺんや、ぎんなんと鶏肉もしっかり味を主張する茶碗蒸し、お吸い物など、すべての料理が、まるで剣の達人のようにスキがないのには驚かされました。
これだけの料理を日本円にして1700円ほどでいただけるというのは、とてもお得です。
お世辞ではなく、“バンコクの日本料理の代表選手”のひとつだということを実感しました。実際、日本からのお客様のもてなしや、接待などによく使われていて、国籍問わずいろいろな企業の重役や政治家も訪れるそうです。
夜に座敷で頼めば、それなりの金額になると思いますが、ランチでは、とてもリーズナブルに高級料理を楽しむことができます。席が埋まっているかもしれませんが、昼のテーブル席であれば特に予約しなくても、問題なく入れます。「バンコク本格和食「葵」接待や会合に使える高級店のランチを味わう」」感想レポートでした。
【店舗データ】
<店名> 「葵」
<日本語> メニューは英語日本語タイ語表記。
<営業時間> 11:30~14:30 (L.O. 13:45)、17:30~22:30 (L.O. 21:45)
<住所> Soi 6, Silom Road, Bangkok