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2017年バンコクタニヤの旧正月の様子・ソンクラーン観光の前哨戦?

2017年バンコクタニヤの旧正月の様子・ソンクラーン観光の前哨戦?

目次

タイには三つの正月があります。西洋式の1月1日のカウントダウンイベント、1月末~2月初旬の旧正月、そして4月13日~15日の仏教の暦による正月、ソンクラーンです。このなかで最も、盛大に行われるのはソンクラーンです。別名“水かけ祭り”とも言われていて、この日は誰に水をかけても問題ないということになっていて、通りは水鉄砲をもった人々で埋め尽くされ水をかけあいます。日本など世界各国からの観光客も増えるのがソンクラーンです。ただ、今年2017年(仏歴2560年)は昨年に国王陛下ラーマ9世が崩御したこともあり、自粛や規制があるのではという見方もあります。そのあたりを占う意味でも、2017年の旧正月はどのような盛り上がり方なのか、シーロム・タニヤ・パッポン付近の様子をレポートしてみます。

シーロム通りのパッポン付近に置かれた旧正月の祭壇
シーロム通りのパッポン付近に置かれた旧正月の祭壇

 そもそも旧正月とはなにか?

旧正月とは太陰暦(太陽ではなく月の周期を元にした暦。)における正月のことで、元は中国の王朝などで使われていた暦でした。日本でも明治維新までは太陰暦だったわけです。現在でも太陰暦での正月がメインとなっているのは旧正月を「春節」と呼ぶ中国、台湾、香港、シンガポールなどの中華文化圏です。地理的に近いベトナムでも「テト」という名前で旧正月が祝われています。

 タイになぜか漢字の看板がある理由

タイは、歴史的に中華文化の影響も受けています。

現チャクリー王朝の10代目の国王が現ラーマ10世ですが、その前のトンブリー王朝のタークシン王は華僑の出身でした。中国の清朝時代に多く、中国の潮州(広東省。台湾と香港の中間あたりに位置。)からの移民がタイに入ってきています。バンコクの中華街であるヤワラートは、その時代から中国系移民が多く移り住んできたエリアであるというのが街のできた経緯です。

潮州の位置。
潮州の位置。

また、第二次世界大戦後は中国で行われた内戦で共産党に追われた中国国民党の兵士と家族がミャンマーやタイ北部に移り住んできて街を作ったりと、歴史的にタイは中国本土の影響を受けてきています。

現在では、地元タイ人との混血が進み、どこまでが“純粋な華僑”なのかは明確ではなくなっています。そのくらい血も文化もタイと混じり合い、溶け込んでいったのです。バンコクの街を歩いていれば、いまでも一部の商店が赤い中華風の提灯をぶらさげていたり、古い店や寺などに、漢字で書かれた看板や壁画がかかっていたり、骨董屋などを覗くと中国のアンティーク家具や壺があったりしますが、これらは文化が混合していった名残のひとつなのです。

タイの家や寺に漢字の看板がかかっているからといって、その建物に中国人がいるわけではないです。おそらく、そこに住んでいるタイ人住民も看板の漢字を読める人は、もういないと思います。日本でいうと、お墓の卒塔婆に書いてある梵字をわれわれが読めないのと同じような感じだと思います。

タイの寺や古い商店にはタイ語と一緒にこのような漢字の看板がかかっていたりします。でも特に中国人がいるというわけではないのです
タイの寺や古い商店にはタイ語と一緒にこのような漢字の看板がかかっていたりします。でも特に中国人がいるというわけではないのです

このため、タイでは、華僑系の多いエリアや、先祖が中国移民であるという人々を中心として、中華風に旧正月が祝われるケースがあるのです。

2017年バンコク・シーロムの旧正月の様子

それではバンコクの夜遊びの繁華街・シーロムのタニヤやパッポンの様子はどうでしょうか。

“大晦日”にあたる1月27日は、朝からパッポン通りなどで爆竹を鳴らし始める商店がありました。

夜になると、カラオケや飲み屋、飲食店は平常通り営業しているのですが、路上で銅鑼がかき鳴らされて、ドラゴンの獅子舞が登場しました。そして、路上で練り歩くだけでなく、タニヤ通りにあるカラオケ店や飲食店の中にまで入っていきました。 

タニヤ通りでドラゴンをみるタイカラオケのホステス達。
タニヤ通りでドラゴンをみるタイカラオケのホステス達。

日本人向けの飲み屋が並ぶタニヤ通りでは普段から、日本人クラブのカラオケのホステスたちが表通りに出て客引きのために座っていたりするのですが、その衣装もセクシーなチャイナドレスや赤いドレスなどの旧正月仕様になっている店もいくつかありました。 

まるで銃撃戦!?あちこちで火花が散る!

圧巻なのは爆竹です。あちこちの建物の軒先に赤いひも状のものがつりさげられているので、飾りかな?と思っていたのですが、実はこれがすべて爆竹なのでした。誰かが、ライターで火をつけると、ものすごい音を立てて爆発していきます。たちまち通りはすさまじい煙で真っ白になり、若い女の子たちがキャーキャー騒ぐ中、テロか銃撃戦か、というくらい激しい音が鳴り続けます。

ドラゴンと爆発する爆竹。
ドラゴンと爆発する爆竹。

周りの人に「火をつけるよ。」という警告なしに火をつけていくので、気を付けて通りを歩かないとこわいです。至近距離で爆発されると、鼓膜が破れそうなくらいのすさまじい音の直撃をくらい、熱い火花も飛んできてちょっと危険です。でも観光でのベストショットを撮影できるチャンスだと思います。

タニヤ通りやパッポン通りは夜1時頃まで、飲食店で食事をしていても、市街戦のなかで食事をしているのでは、というような騒ぎでしたが迫力がありました。

地方の民族舞踊のショー。
地方の民族舞踊のショー。

一方、シーロムから近くのルンピニ公園では、1月24日~29日まで「タイ観光フェスティバル」が開催されていて、タイの地方都市の物産や料理の屋台が並んでいて、バンコクにいながら地方の雰囲気を味わうことができるイベントが行われています。

来年2018年の1月下旬にタイ観光を予定されている方は、旧正月に合わせてみるのも面白いと思います。

2017年バンコクタニヤの旧正月の様子・ソンクラーン観光の前哨戦?レポートでした。

ルンピニ公園で行われているタイ観光フェスで地方のダンスを披露した踊り子。
ルンピニ公園で行われているタイ観光フェスで地方のダンスを披露した踊り子。
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