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バンコクで店舗物件を選ぶ注意点6 店舗からのお客争奪や家賃吊りあげ工作に注意

バンコクで店舗物件を選ぶ注意点6 店舗からのお客争奪や家賃吊りあげ工作に注意

バンコクで居抜き店舗やオフィス物件などの空きテナントを探す際に、必要な情報や、注意をしたほうがよい点などをとりあげています。以前の記事「タイで店舗物件を選ぶ注意点5 飲食店ではスタッフや評判の「居抜き」も注意」でとりあげたのは、飲食店店舗を居ぬきで手に入れた場合、前の店の時代の良い評判・悪い評判も影響があるので注意すべきということ、質の良いスタッフがお客さんをもっている可能性があるので、スタッフごと引き続き雇うのも手である、という話でした。

 今回は、スタッフだけではなく、前のオーナーの動向もよく観察した方がよいという話です。

 「カラオケ(の店舗物件)を買ったんだけど、前のオーナーは常連客も多いから安定しているよ、という説明だったんで、営業時間中に店も客として見学してたんで買ったんです。でも、オープンしてからお客さんが全然来ないんで調べてみたら、ちかくにもう一軒そのオーナーが店をもっていたみたいで。もといた常連客は、そっちへ行くように言われていたみたいで、こっちはガラガラ。」(カラオケ店を居ぬきで入手した人の話)

 前のオーナーが同業種を続けるという場合は、当然ライバルになるわけですから、その物件が空きになってもスタッフの引継ぎは望めないかもしれませんし、下手をすると上記体験談の人のケースのように、店についていた顧客までもっていかれることになります。売買契約の交渉や内見の際に、前のオーナーに最低でも、移転なのか廃業するのか、という点と、店を手放すことにした理由については、情報を聞いたほうがよいでしょう。

もちろん、前のオーナーや大家がまだ店舗経営の「現役続行」という場合は、本音はなかなか聞き出せないと思います。

そこで、バンコククラブで仲介する際に行っている方法は、店がまだ営業しているのであれば、スタッフへの聞き込みです。「この店を売るらしいですけれど、オーナーは他にも店を持っていますか?」「ここの店は本当に繁盛しているのですか?」といったことを聞き出し、大家や前のオーナー、不動産屋が言っている情報のウラをとるのです。

手に入れた居抜き店舗を人気店にするには
手に入れた居抜き店舗を人気店にするには・・?

 さて、前の店主が大家でもあるという場合には、このようなことをする人もいます。

 「前は建物の大家さんが直接経営していた、タイ人女性に人気の喫茶店ということでした。備品もこみでいくらで買うかと言う話で、もう一人のよく見学に来ていたタイ人と家賃交渉や備品費用の競り合いになって少し予算をオーバーしたのですけど、何度も足を運んでなんとか契約になったんです。でもしばらくして、ダクトの修理の件で大家さんのところへ行ったときに、その競り合った相手のタイ人が家から出てきたんです。多分その男は大家の親戚か何かで、僕の(家賃や買収価格の)値段を吊り上げる役だったんじゃないかと。」(喫茶店オーナーの人の話)

 もちろん、前の店舗所有者や大家としては「価値のある店舗物件」ということをアピールして、少しでも高く譲りたい心理があるのは当然のことですから、しかたがないのですが、このような工作をしてくる可能性もある、と前もって頭の片隅に入れておくと、押したり引いたりの交渉に役立てることができます。

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