基本的なこと　ビザランとは何？　タイの滞在許可期限を延ばす方法とは

 タイの場合、入国するためには目的に応じて、いくつかの種類のビザがあります。タイで企業などに就職して働く人は就労ビザ、タイの学校に通う場合はＥＤビザとも呼ばれる教育ビザ、そして観光する場合は観光ビザなどです。このほかにもありますが、日本人の場合だと、30日間はノービザで入国ができるという特例があります。

ですので、年末や夏休みなどに短期でぶらっとタイ観光をするという人の場合、ビザ申請は不要です。しかし、何らかの事情でタイに長期滞在したい人は多くいるわけです。

ビザにはそれぞれ認められた滞在期限があります。その期限を越えたらタイから出国しないといけません。もしそれを希望しない場合は、役所に延長を申請したり、ビザを取りなおしたりしないといけないのですが、ノービザの場合、非常に簡単な裏技（長期滞在者には常識ですが。）があるのです。

一旦、タイの国外に出国して別の国へ行き再度入国するのです。そうするとタイに来たばかりの人、という扱いに「リセット」されるので、事実上滞在許可を延長できるという方法です。これを「ビザラン」といいます。

もちろん日本とタイを行ったり来たりしている人も多いので、それでもよいのですが、日本へいちいち戻ると飛行機代も高いです。もともとタイの他の国に行きたいわけではなく、一旦タイから出国したという形を作ることだけが目的ですので、運賃の安い、カンボジアやラオスなどの近隣諸国でよいわけです。もっといえば、なるべく安く済ませたいのであれば、飛行機ではなく車を使って陸路で国境を越え、1泊だけして戻ってくるという方法をとります。

 国境を越えるというのは、交通手段を探し、チケットを買い、出入国手続きに至るまですべて自分でやらなければならないということです。

当然、国境の係員になにか質問されたらタイ語や、相手の国の言葉で返さないといけません。最低でも英語がしゃべれないといけません。語学に堪能でなければ、手続きのやり方がわからず係員に訊いても、何と言っているかわかりません。

 カンボジアルート　ビザランツアー参加者の情報

 このように、非常に面倒なのですが、世の中うまくできているもので、ビザランをおぜん立てしてくれるツアー会社がバンコクにはいくつかあります。

こういったツアーに申し込むと、バンコクの指定の場所に来た小さなバンに他の人と一緒に乗り込みます。あとはそのまま国境まで連れて行ってくれます。

国境での手続きもほとんどすべて、業者が代行したりアドバイスして手伝ってくれます。

 

観光ビザをもっていたが、有効期限が迫ったため、ビザランツアー会社を使って出国・再入国をした人の話を聞きました。

 いつの情報でしょうか？

「2016年2月末。」

 行先と旅程を教えて下さい。

「ポイペト（カンボジアの国境の町）です。朝3時にバンに乗って出発、昼前に国境到着、出国手続き、国境越え、ポイペト到着、30分ほど手続きで待機後、タイ再入国。バンコクへ向かい、18時頃バンコク到着。」

 費用はいくらかかりましたか？

「全部で2100バーツでした。カンボジアの入国ビザ代（※後述）も込みです。」

 その他情報やアドバイスがあればお願いします。

「いまのところ特に、カンボジアルートでの出入国は問題ないとツアー業者は言っていました。ただ自分の場合は、観光ビザを持っていたうえでの出国・再入国なので、ノービザの場合は業者がツアー参加を断る、という話を聞いたことがあります。」

「弾丸ツアーで日帰りですが、狭いバンに長時間乗り、足も延ばせません。首や腰が痛くなるので、小さい座布団や首をガードするネッククッションがあると便利かも。」

 とのことでした。

 ツアー業者は利用した方がよいのか？

 補足説明しますと、タイのバンコクから東へ250㎞ほど進んだところにある、アランヤプラテート（タイ王国領）とポイペト（カンボジア領）の間の国境を陸路で越えて戻ってくるという方法です。バンコク発だとこれが最も近い、陸路で越えられる国境です。ポイペトにはタイにはない、カジノもあります。

このため、ビザランツアーでは日帰りが可能です。

注意点ですが、ツアーに参加しないでカンボジアに個人旅行としても行くことも当然できるのですが、カンボジア自体が入国の際にビザが必要です。（日本人のビザ免除期間もなし）このため、バンコクのカンボジア大使館でビザを取得する必要があり、時間がかかるのですが、上記のツアーに参加すると、国境で即時ビザを発行してもらいその足でカンボジア入国、という流れになるので効率が良いです。

費用の面でも、自分でビザを取得し、バスなどを探しても上記のツアー料金とほぼ同じ金額がかかります。カンボジア陸路ビザランに関しては、ツアー会社の利用が最も便利かもしれません。

ただし、上記の体験者の情報のように、ノービザの場合は参加を断られるという情報があります。2015年8月17日に発生した、バンコク爆弾テロ事件ではエラワン廟での爆発で20名が死亡する大惨事となりましたが、容疑者の一人がカンボジアから係員に賄賂を渡して入国したと供述したことから、規制が強くなったということです。

 出国後にタイへの再入国を拒否されたり、ツアーをあてにしていたら参加を断られたりすると代わりの方法を探すのにもひと苦労します。

バンコククラブにもいろいろな情報が集まっていますので、ツアー業者の評判等も含め、情報投稿やご相談などをお気軽にお願いいたします。