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実録・バンコクで悪徳日系内装業者とコンサルにだまされた体験談

実録・バンコクで悪徳日系内装業者とコンサルにだまされた体験談

タイで内装工事を日系業者に依頼したときに手抜き工事や相場の何倍もの金額を請求された、という被害体験談を耳にします。これまでの記事で検証してきたように、タイには建設関係の資格が存在しないこと、我々日本人にはタイの建築資材や職人の人件費が想像もできないこと、などがそうした業者が横行する環境を作っているという話でした。 でも、タイの滞在歴が長い人、少なくともなんらかの業者に仕事を依頼した経験がある人であれば、だいぶ見えてくる部分があります。 あくまでも、ひとつの目安ですが、被害の実例という「だましの手口」を研究すれば、逆にそういった業者を見分けるコツがみえてきます。 今回は、このような被害実例をみてみましょう。  

< コンサル会社に紹介され知り合った日系内装業者の手口 >

バンコク郊外で日本人向けのCafeを経営していたA氏。A氏はバンコクの郊外にある企業が集まる複合施設を前職の営業マン時代によく訪問していましたが、社外で休んだり打ち合わせをするのに適した喫茶店がないことに気づき、起業を思い立ちました。出資者も得て、前はタイ人向けの飲食店であった店舗物件を安く居ぬきで手に入れるまでは順調だったのですが、店内の改装を始めるにあたって、とある人物の名刺を思い出します。

A氏は以前、タイに来たばかりの時に日本人向けの異業種交流会に参加したことがありました。 タイでビジネスを始めるにあたって、日本人ネットワークを手に入れようとしたのです。そこで知り合った起業コンサル会社のZ氏に連絡し、喫茶店を起業することを相談したのです。 するとZ氏は日系内装業者のX氏を紹介してくれました。 X氏は見積書を出してくれましたが、A氏は「今にして思えば、とてもあいまいな見積書でした。」と振り返ります。

  実際に工事が始まり、タイ人の職人が店を訪れ作業をするようになりました。 依頼したのは、ドアの取り換え、壁の塗装、厨房機器の設置、エアコンの設置などで、工期は3週間ほどをとりました。

ところが、OPEN予定日までの工期が残り10日ほどになっても、工事の進展が半分以上進んでいないことにA氏は不安を感じます。しかもタイ人職人も、1日中誰も来ないという日もちらほら出てくるようになってきました。現場にもあまり来ないX氏に電話で確認を取りますが「大丈夫です。これから職人が一気に出勤予定ですので。」などとなだめられます。

タイ内装リフォーム業者
バンコクで内装やリフォームを依頼すると色々なことが起こります。 ※本文と写真は関係ありません。

少しずつ工事はされてはいきましたが、そのうち、2日ほど誰もこないという日が続いた挙句、さいごにきたタイ人職人が「これで終わりました。」と帰りしなに発言しました。ところが、客席部分はともかく、厨房の付近の塗装がまだ明らかに塗りかけという状況で、取り付けるべき厨房の機械も届いていなかったそうです。

A氏がX氏に連絡した所、「すみません、見積書に厨房機器の代金を入れていませんでした。取り付けられるなら追加料金となります。」と言われてしまいます。A氏は疑問を感じましたが、懇意にしていてこれからも経営アドバイスをもらう予定の紹介者のZ氏の顔もあるので、言われた通り厨房機器の料金を支払いました。 オープン予定日が迫っていたこともあったのです。  

ところがそれからものの見事に、X氏との連絡がつかなくなりました。厨房機器も届かず、塗装も中途半端なまま、放置されたのです。   A氏は振り返ってこう語ります。

厨房機器がないとOPENできないので新しく買いなおしました。Zが「この業者から機器を買う。」と言っていた店(タイの業者)に電話をして聞いたら、「注文はたしかに来ていたが、お金を払ってもらっていないので困っている。」と言われました。予算もオーバーしたので、塗装の方は、布を貼ってごまかして無理やりオープンしましたよ。

結局、この悪徳日系業者Xは現在に至るまで消息不明で、しかも紹介者のZも連絡が取れなくなったのだそうです。   これは極端な例かもしれませんが、実際にXという業者に同じような手口で騙されたという別の飲食店オーナーの証言もバンコククラブに寄せられているので、このような詐欺手口が横行していることは事実でしょう。

「日本人の業者だから」、「日本人の紹介だから」ということで安心した隙をつかれるという構造です。「海外では日本人が日本人を騙す。」という言葉を聞いたことがありますが、ひとつの事例としてご紹介しました。 怪しい業者の情報があれば、お寄せ下さい。  

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