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タイの通訳・翻訳事情 タイ人通訳をうまく使いこなすには

タイの通訳・翻訳事情 タイ人通訳をうまく使いこなすには

タイで通訳・翻訳を頼む際におさえておくと便利な、通訳業界事情についてです。 前回記事「タイの通訳翻訳業界の最近の傾向とレベルについて」でもとりあげましたが、全般的なスキル・語彙力の面では、比較的、日本人通訳以上の力をタイ人通訳の方が発揮する、という話がありました。 それでは雇用という部分ではそれぞれどのようなメリット・問題があるのでしょうか。

引き続き、通訳を多く雇用している企業の担当者(製造業)の方の話を参考にしてみましょう。 「タイ人の通訳は経験によりますが、給料は3万バーツくらいからですね。」とのことです。これで日本語検定3級(N3)くらいのスキルとなるそうです。 日本人であれば、最低月額賃金が5万バーツとタイの法律で決まっているので、かなりコスト安になります。

ただし、日本語検定3級レベルの人材のスキルはやや難があるようです。 「仕事で使えないようなのも結構混ざっています。込み入った専門分野の話だとちょっと厳しいですね。」(同氏) タイに拠点を構える日系企業は増加傾向にあるため、タイ人通訳者は圧倒的に足りていない状況です。このためスキルの低い人物も混ざっているというのです。 タイ語通訳が必要な場面 かといって、日本人通訳の方も、状況は厳しいようです。

優秀な人ももちろんいるんですけれど、本当に厳しいですね。タイ人スタッフに訊くと「あの発音で通訳なのか?」と逆に言われるような質の方も結構いるんです。」(同氏)

こうした人々に対して、タイ人に比べて高額な最低給料額を保証し、ワークパミットなどの各種手続きを行うということは企業側としても疑問符を付けざるを得ない、という評価でした。 タイ人通訳を雇う上で、技術以外の問題点もあるといいます。 まず勤務意識です。

一般職のタイ人の仕事ぶり、何も言わず休むとか、仕事中に携帯をいじっているとか、というだらしなさもありますけど、それにプラスして通訳には変なプライドが出てきて使いにくいんです。」(同氏)

日本語検定2級以上になると、どこの企業でも欲しがる力量になるため、高飛車になるのだそうです。通訳途中に会議や打ち合わせの方針に口を出す者もいるそうです。

それが、効率を良くするための提案なら良いのですが、ただ単に自分が疲れたから話はここまででやめよう、とか、これは言いにくいから通訳したくない、というような自分の都合なんです。」(同氏)

また、専門用語が飛び交う会議や、同時通訳、初めての相手先との商談では、通常、通訳に事前に専門用語や会議の概要についてのレクチャーを行います。こうした下準備がないままだと失敗も多いそうですが、予習をしないで臨もうとする人も多いそうです。事前に確認しても「大丈夫大丈夫。」と言い張り、実際に会議がスタートすると、重要なことを訳せていない、というパターンが多いそうです。 なかなか困難が多いようですが、こうしたことをあらかじめ知っておくと、トラブルが起こるのを避けることができます。

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