タイで転職や就職活動を考えている人にはどういったケースがあるのでしょうか。 仕事を探している人にヒアリングをし、出てきた主な状況をまとめてみました。
・現在日系企業で働いている。今の職場の人間関係が合わないので転職したい。
・フリーランスで仕事を受けているが、最近依頼が減り貯金を切り崩す状況なので就職したい。
・現地採用で就職したが、仕事内容と報酬に不満がある。
・駐在として来タイしたが帰国命令が来た。帰国してもよい待遇の会社ではないのでタイで転職したい。
・旅行者として滞在しているが、こちらの生活が気に入ったのでタイのOLになりビザと収入が欲しい。
・起業をしたがうまくいかず、会社を畳みたい。
・主婦だが子どもの教育費のため経済的基盤をしっかりさせたいので共働きを考えている。
(バンコククラブ調べ)
おおまかにはこのような事情をもつ人が多いようです。 当たり前ですが、現状になにかしら問題を抱えていても、タイに滞在すること自体には、なんらかの価値を見出している、という点が共通点でしょう。 それでは、実際にそうした人々にはどのような仕事があるのか、求人状況をみてみましょう
<現在、タイで日本人を募集するなかで多い職種について>
日本人滞在者や企業が多いバンコクでは、そうした人々が構成する市場向けの営業職が多いです。 法人営業が主で、業種は電子部品や機械や部品製造業、倉庫、物流やIT系が目立ちます。 製造業の工場などでの品質管理やエンジニアなども募集が多い職種です。
IT関連でプログラマーやSE、タイ人エンジニアと顧客との間のブリッジエンジニアとしての募集もよくみかけます。 事務系だと経理や秘書といったあたりがあります。 これに通訳翻訳の職種と、コールセンターや飲食店員、旅行ガイドを加えれば大半の職種が出そろいます。 まず、なんらかの特殊技術が必要である場合が大半、という傾向があります。 タイ語や英語が必須でなくても、機械やITなどのエンジニアや、品質管理などの経験が求められる募集が多くなっています。経験がそれほど問われない職種は営業やコールセンターなど以外にはあまり見当たりません。
特殊なものでも、在タイ邦人向けフリーペーパーやサイトの編集やコンサル会社など、独特なノウハウは必要なものになってきます。 こうしてみていくと求職者にとっては、経験不問で探す場合は特に仕事先は、かなり限られているという傾向であることがいえます。
しかし、日本国内においては、人件費が上がりすぎて久しく、物があふれている状況で市場はどの業種も飽和状態であるため、利益を確保できる市場を探すため、海外へ進出する企業は増えています。
タイも人件費はかなり上がってきていますが、周辺のラオス、ベトナム、カンボジア、そしてミャンマーに進出するための拠点としてタイの価値は高まっているため、仕事探しについては企業の進出情報をしっかり入手できるかが鍵となってくるのです。