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タイコロナ規制・国際線乗り入れ停止は延期・夜間外出禁止令は緩和へ

タイコロナ規制・国際線乗り入れ停止は延期・夜間外出禁止令は緩和へ

目次

タイでの新型コロナウィルス感染拡大対策は、3月26日からの非常事態宣言発動、4月3日からの夜間(22時から翌4時)外出禁止令、という厳しい規制が1か月近く続いてきました。
こうしたなか、4月中旬に至り、感染者数が減り始めているという報道があります。
本格的な通常生活への復帰はいつ頃になるのでしょうか。
最近のタイ当局の発表を丁寧に時系列で整理すると、規制強化と緩和の間を揺れ動くように政策が行われている傾向があるという流れがみえてきます。
これまでの最新の発表とバンコクの様子をまとめて再確認するとともに、これからの状況を考察してみます。


4月6日以降、新規感染者数は減少へ。「制御可能」と首相発言

タイでの新規感染者は3月22日以降、ほぼ毎日100人を超えたが、4月6日に51人に半減。その後はおおむね50人以下になりました。こうした減少傾向にある状況をふまえて、プラユット首相は10日、感染者数は「制御可能な状態だ」と発言しました。
さらにタイ保健当局者は12日の会見で、「夜間外出禁止令も効果的だった」と分析しました。
ただ同時に、警戒を緩めるべきではないとし、引き続き他人と距離を取りながら生活するよう呼びかけが行われました。

4月11日 給付金による救済措置と混乱

こうした経済的に困窮する国民の救済措置として、一定以下の収入の人に対して1か月5,000バーツの給付金を支給することになり、該当する人は900万人にもなったそうです。
ところが、給付金を受け取るには社会保険未加入者など一定の条件を満たす必要があり、登録時に虚偽の申告をするなどの不正な申告を財務省が調査を開始すると発表した途端、サイトで登録をした人のうち約61万人が、申請処罰されるのを恐れて調査の期限の4月11日までに登録を取り消すという騒動になりました。

アクセスが殺到した失業者への給付金受付サイト
4月12日 外国人の入国さらに厳格に【規制強化】 

外国人の入国は、労働許可書を有する者などの例外を除いて、4月30日まで受け付けないというのがタイ政府
の方針でした。入国資格を満たしていても、新型コロナウィルスに感染していないと医療機関の72時間以内の証明書および、10万ドル以上のコロナ保険に加入していることが条件でした。
しかしこれに加えて12日より、「タイ国籍を有していないが労働許可証を有する者、もしくはタイ当局からタイ国内で働くことを認められた者」については、「出発国のタイ王国大使館ないし総領事館が発出するタイ王国入国許可書(Certificate of Entry into the Kingdom of Thailand)の提示が必要」という発表がありました。

30日まで一般の観光客などの外国人の入国を禁止しつつ、例外的に認められる外国人についても条件をさらに厳しくする措置で、事実上、状況をみながら外国人の入国を少しでも認めないか否かという調整を行う方針かと思われます。

4月15日 国際線の旅客便の乗り入れ禁止を30日まで再延期【規制強化】


タイ政府は15日、新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策として、国際線の旅客便のタイのすべての空港への乗り入れを認めない措置について、今月30日まで再延長することを発表しました。
貨物便や医療活動などに関係する便は、引き続きこの措置の対象外となっています。また、タイから外国へ向けて出国する便についてはこれまで通り禁止はされていません。
当初は4月4日から13日までだった規制が、4月18日まで延長され、さらに再度4月30日まで継続するという再延長となりました。

タイ近辺から飛行機が消えた(16日午前)
4月15日 外出禁止令の緩和の可能性に触れる【規制緩和】


国際線の旅客便乗り入れ禁止の延長発表と同じ4月15日、プラユット首相は、1日当たりの感染者数が減少傾向を示していることを受けて新型コロナウイルス感染症対策本部が外出禁止令の緩和を検討する予定であることを明らかにしました。
専門家の話として、国立マヒドン大学シリラート病院医学部のプラシット学部長は、潜伏期間などを考慮すれば4月22日以降に外出禁止を緩和することが可能との見解を示しています。
経済への影響に配慮して外出禁止の早期緩和を求める声に合わせたものです。


これからの動き

首都バンコクでは娯楽施設や商業施設が閉鎖、レストランなどの飲食店はテイクアウトのみの営業という、経済活動が極端に縮小した状況が続いています。一説には700万人が失業状態であるとされており、もし規制が5月以降も継続された場合は失業者が1000万人を超えるという試算もでているそうです。

ここ2週間ほどの規制状況をみると、感染者数が減少傾向になれば、まずは夜間外出禁止令の解除や、商業施設の一部再開など、少しずつでも制限の緩和が行われていく可能性が高いでしょう。濃厚接触があると考えられるカラオケやゴーゴーバーなどのタイの夜遊び系の観光スポットは再開までは少し時間がかかると思われます。

たとえば業種によっては、規制解除となったり、規制が継続したりという差が出るかもしれませんし、国内の感染者数を激減させてタイ国内だけの商業の再開と正常化はするが、外国人観光客の受け入れだけは数か月様子を見る、といった段階を踏んでいく方法がとられると思われます。

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