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タイは熱帯ということで、激しいスコールのイメージがあると思います。タイの1年の半分を占めるのが雨季ですが、雨季は旅行には向いていないのでしょうか？また、雨季のタイに出張や旅行が決まったらどのような準備が必要でどのような過ごし方がおすすめなのでしょうか？タイの雨季についての情報をまとめてみました。
タイの雨季はいつ？
タイは熱帯モンスーン気候に区分され、11月～2月は「乾季」、3月～5月は「暑季」、6月～10月は「雨季」と3つの季節があります。乾季と暑季は、ほとんど雨が降りません。
5月の末頃から雨が降る日が出始めます。雨季といっても半年間もあるので雨の降り方は時期によって変わります。全体を通して、雨の頻度が多いのは雨季の末期、10月の1か月間です。10月はほぼ毎日降り、回数も多い傾向です。逆に言えば、それ以外の雨季の月は毎日雨が降るわけではありません。
たとえば日本からの観光客が多い7月8月の夏休みシーズンは、3～４日に1日雨が降るくらいの頻度です。
しかも深夜に降って朝には上がっているときも多いので、雨の印象がない日も意外とあったりします。
雨の激しさと降っている長さについて
タイの雨季の雨は、いわゆるスコールです。大粒の雨が激しく落ちてきて、あたりは真っ白に見えるほどです。
といっても降り始めはどんより曇って来て、小雨がちらつき始めます。晴天なのに突然豪雨、ということはさすがにほぼなく、土砂降りになるまで10分間ほど猶予はあるので、その間に屋内や軒下に避難すれば間に合います。
30分程で車道は10㎝ほど水がたまり、歩道も低いところは“水没”します。
雨が3時間ほど続くときは、水はけの悪いエリアは車道が水没しはじめます。ただ、たいていは1時間ほど激しく降った後に雨は止みます。
冒頭に10月は雨が激しいとお話ししましたが、これは台風の影響もあります。
2011年のバンコク大洪水は、3つの台風が7～9月にタイ東北部にもたらした豪雨が貯まり、チャオプラヤ川の水量が増加したことで起こりました。
タイの雨の降る時間は？タイのことわざ
それでは何時ごろに雨が降ることが多いのでしょうか？
こればっかりは、はっきりとはわかりません。
タイ語には
ฝนตกอย่าเชื่อดาว フォン・トック・ヤー・チューア・ダーオ
「星が出ていても雨が降らないと思うな」
ということわざがあって、これは、「何事も信用しすぎてはいけない」という意味なのだそうです。
そのくらい、降らないと思っていたのに急に振り出すなど、先が読めないのがタイの雨です。そのため、後述する理由もありますが、タイ人はあまり天気予報を気にしません。結局いつ雨が降るのか、わからないからです。
でも、最近は比較的、深夜に降ることが多い傾向です。
タイの雨対策は？傘が売っている場所
タイの雨はとても激しいです。傘をさしていても、路上に落ちた雨しぶきが跳ね返ってくるのですぐにびしょ濡れになります。このため、タイの人はあまり傘をささないです。雨が降り始めたら外を歩くのをあきらめて、屋内にひっこむのです。どうせ1時間ほどで雨は上がるので濡れるとわかっていて外を歩くことはしないのです。
これは文化や価値観にも影響していて、タイ人の会社員は「雨が降った」という理由で遅刻したり休んだりします。日本の感覚だと耳を疑いますが、雨の中を移動するという考え方がないのでこれは当たり前のことになるのです。仮に移動しようと思っても、バイクタクシーが走るのをやめたり道路が渋滞するので、現実的に移動が困難になるというのも理由です。
このため、雨が降りそうになったら、日中であれば早急にカフェかショッピングモールに入ってしまうのがよいでしょう。繁華街で夜遊びをしているのであれば、カラオケ店やバーに入ってしまいゆっくり飲んで雨が上がるのを待つのが良いでしょう。どんなに長くても１、２時間で雨はあがります。
小雨なので動けそうだ、移動中で避難場所まで少しでも濡れたくない、という場合はセブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニエンスストアに傘があります。折り畳み傘も売っているので、雨季は保険としてバッグに入れておいてもよいでしょう。
小雨の場合、タイ人はなぜか傘をささずビニール袋を頭にかぶって作業していたりします。タイ人にとっては頭部は魂の宿る大事な場所なので、直接濡らして風邪をひかないようにするためとのことです。
パッポン通りのナイトマーケットなど観光客が多い所では、雨が降り出すとお土産屋がビニール傘を並べだしたりします。
タイの雨季の遊び方について
以上がタイの雨季の様子です。雨季といっても毎日降るわけでもなく、夜間を中心として1，2時間であがる、降っている間は無理に外を歩かないで屋内に避難する、ということが原則です。
昼の観光では、ワットポーなどの寺めぐりは結局、寺の内部の見学になるので天候はあまり影響しません。
パッポンナイトマーケットは、屋台の露店はお客が歩く路面の上にもビニールを広げて“天井”を作るので、まるでドーム球場みたいなものです。雨にぬれずにすべての露店を周れます。
夜のタニヤ通りでは、カラオケ嬢たちが外にプラスチックイスを並べて客待ちをしていますが、雨が降ると慣れたもので、軒下に引っ込んで待っています。遊び方に変化は特にありません。お客の立場では、むしろ雨が降っている時の方が、ライバルが少ないので通常ではすぐに指名されて店頭から消えてしまう人気のある女の子が選べるということで、ひそかなねらい目の時期だったりします。
雨季はタイへの航空チケットが安くなり、暑気のように気温が暑すぎることもないので、実は観光にはおすすめの時期かもしれません。10月中旬～下旬の台風シーズンだけ注意すればそこまで雨の影響は考えなくてもよいでしょう。
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