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バンコククラブに寄せられた、いわゆるビザランを行った人の体験談をご紹介しています。
タイでノービザでの30日間の滞在をして役所で1回許されている延長手続きをしたのち、外せない用事があって身動きが取れず、滞在許可期限が翌日いっぱいまで、という夜に出国を検討することになった、というお話の続きです。
タイミング的にビザランツアーの利用ができない状態でしたので、自力でビザなしで行けるラオスへの出国をすることにしました。ところが以前利用して勝手知ったるバンコク発ラオス行きの国際バスでは、翌日夜発車で、翌々日の朝に国境到着であるため、6時間のオーバーステイとなってしまうため、不可能と判明しました。
このため、いろいろ情報を集めてみるとラオスの飛行機会社である「エアラオス」はドンムアン空港に当日行けば、予約なしでもその場でチケットを買って乗れる、という話がありました。この説が正しいのかという検証も兼ねて、空港に直接行くことにしました。
ドンムアン国際空港で、ラオス行きの便を探す
滞在期限の最終日、朝9時にシーロムを出発。タクシーでドンムアン空港を目指します。ドンムアン空港までは、無事にメーターも倒してくれて運賃303バーツ+高速代で到着。
ラオス国際航空のホームページをみると、ドンムアン空港からラオスのビエンチャンまでは毎日9:35 11:20 19:35 20:30発の便があり、月・水・金・日曜日はそれに加えて15:50発の便もあることがわかっていました。経由地がある便もありますが、もちろんどの便も当日中にラオス国内に入りますので、有効期限内のタイ出国は可能です。
楽勝じゃないか、と思ってラオス国際航空のカウンターに行き、「ビエンチャン、チケットプリーズ」と伝えました。
ところが、係員は「予約はしているのか?」と訊いてきます。「いや、ないです。」というと、「無理です。」と言われてしまいました。自分の語学力では、予約をしていないと不可能なのか、たまたまその日の全便が定員オーバーだったのかはわかりませんが、とにかく断られてしまいました。
あわてて、その場で携帯電話で、ラオスに向かう便のある他の航空会社を探そうとしました。ところが、自分の契約している携帯電話だとドンムアン空港内は圏外らしく、検索ができません。Wi-Fiはありますが、どれもパスワードがわかりません。空港内の喫茶店などもその店独自のフリーWi-Fiはないようなのでパスワードを訊くことができません。
困ってしまった私は、空港内の行き先を表示している電光掲示板で、ビエンチャン行きを探してみることにしました。時々中国語に切り替わるので非常に見ずらいですが、なんとか英語表記に切り替わった時にすべてを読んでいくと、ビエンチャンへの直行便は見当たりません。
このため、方針を変えて、ラオス国境に一番近いタイの地方都市まで行き、そこから陸路で国境を越えることにしました。そう思ってタイの国内便を探すと、北部にある街、ウドンタニが一番ラオスに近いことがわかりました。そこで、タイのLCC(格安航空会社)である「ノックエア」のカウンターに行き、チケットを買うことにしました。
タイの格安航空会社「ノックエア」の乗り心地
出発50分前ですがチケットが買えました。
ノックエアのドンムアン12:20発、ウドンタニ13:25着の便で空港税込みで2699バーツでした。
ノックエアはなかなか快適で、マヨネーズパンと水、コーヒーなどの好きな飲み物の機内サービスがありました。座席も汚いということはありません。予定通り、1時間ほどでウドンタニ空港に着陸しました。
ウドンタニ空港から国際バスターミナルへ
ウドンタニからラオスとの国境の町ノーンカーイまでは、50㎞ほど離れています。ここまではウドンタニから出るラオス行の国際バスで向かいます。
国際バスが出るターミナルはウドンタニの市街地の中心にある「セントラルプラザ」というショッピングモールのすぐ近くにあります。空港からは3㎞ほどです。
空港を出ると、タクシーが1台だけとまっていたので、「セントラル・プラザ、バスターミナル」と訊くと200バーツだ、と言われました。メーターを使うように頼みましたが、「ここは田舎だからメーターは使わないことになっている。」などと突っぱねられました。妙に強気です。
仕方ないので他のタクシーを探しに行こうとその場を離れると、欧米系の人がその車に乗って行ってしまいました。他にはタクシーは見当たりません。4月だったこともあり、猛烈な暑さになってきたので、仕方なく次に来たタクシーに乗ることに。やはりメーターなしで200バーツ、と同じことを言ってきたので、交渉して150バーツにしてもらい、乗り込みました。
ウドンタニの町とバスターミナル
20分ほどでタクシーはバスターミナルに到着しました。タクシーの車中からみるウドンタニの町は、高層ビルの並ぶバンコクの中心街とは雰囲気が違い、高い建物は少なく、表通りに面して何を売っているのか一目でわかるような個人商店がたくさんあって、オフィス街ではなく商店街としての活気が感じられました。20年前とか、昔のバンコクはこんな感じだったのでしょうか。
バスターミナルの窓口で「ビエンチャン行き」というとパスポートの提示を求められ、名簿に私の名前を書き込んで予約をとってくれました。1時間後の15:00発とのことで、運賃はなんと80バーツでした。国境を越えるバスが、空港から市街地までのタクシーの半額、というのには驚きました。
売店でパンなどを買って食べてから、乗車。エアコンも効いて大きなバスです。行商人みたいなおばさん、韓国人や欧米系の観光客、タイ人のカップル、ラオス人風の若い女性といった乗客の顔ぶれでした。
ラオス国境の様子
16:06に国境到着、タイの出国ゲートに降り立ちました。
出国ゲートの様子ですが、オーバーステイ者用の受付カウンターには、2016年3月20日から厳格化されたオーバーステイ者への罰則についての説明看板が出ており、英語で「悪い奴は去れ!良い人間のみ入国を許可する」という軍政当局の、ビザラン旅行者への警告も書いてありました。そのバスの便ではそちらのゲートに並んだ人はいなかったので、オーバーステイをした人がどのように扱われるのかは不明ですが、タイ当局のオーバーステイへの姿勢は厳しくなってそうな雰囲気でした。
その後、再び乗車して国境の橋を渡ってラオス入国。入国ゲートでまた降りて手続きをしますが問題なく済ませて、バスに乗りました。そして17:30、無事ラオス・ビエンチャンのバスターミナルに到着しました。
こうして、無事に期限内に出国を果たしました。
まとめ バンコク~ビエンチャンの空路+陸路移動の時間と費用
出国についてまとめると以下の通りです。
<バンコク・シーロム ~ ドンムアン国際空港> 9:00~10:00
タクシー 303バーツ+高速代120バーツ
<ドンムアン国際空港 ~ ウドンタニ空港> 12:20~13:30
飛行機・ノックエア 2699バーツ
<ウドンタニ空港 ~ バスターミナル> 13:40~14:00
タクシー 150バーツ(交渉制)
<ウドンタニ ~ ラオス・ビエンチャン> 15:00~17:30
国際バス 80バーツ
時間 計8時間30分・費用3352バーツ
バンコク発ビエンチャンへの直行国際バスだと、900バーツという安さで行けます。こちらは20:00 発で翌朝6:00着となります。でも、狭いバスでは眠れないという人は、飛行機での移動がお勧めです。
しかしチケットがとれなかった場合は、最悪、このようなルートもある、ということを知っておくと便利かもしれません。当日でもなんとかなるものです。
詳しくはご質問頂ければわかる範囲でお答えしますので、参考になさってください。