タイ2016年10月17日の状況についてレポートします。タイ・プミポン国王陛下が死去して最初の日曜日を迎えました。日曜日、そして週明けの月曜日のタイ・バンコクの最新の様子はどのような状況なのでしょうか。ニュースや街の雰囲気についてお伝えします。
14日にプミポン国王の棺が病院からバンコク中心の王宮に移され、後継の次期国王である長男のワチラロンコン皇太子がご出席になり僧侶による冥福を祈る仏教の儀式が行われました。棺は王宮に安置され続け、16日日曜日は、弔問のために王宮前広場に一般国民が集まりました。王宮前では喪服姿の市民が弔問の長い行列を作り、広場では国王陛下の肖像を掲げたり、王宮の壁に手を当てて祈りをささげていたりしました。
タイの人たちは、街の中や会社でも哀悼の意を表するため黒い服を着ている人が多く、タイでも普及しているスマートフォンアプリのLINEの自分のプロフィール写真を、モノクロの顔画像や王様を追悼する画像に変えたりする人が増えています。
明けて17日月曜日は、一般企業の多くも平常営業を再開しているようです。バンコク中心のビジネス街のシーロムでは午前、通りやMRT、BTSの駅を、黒い服装の男性・女性会社員が通勤で歩いていく様子がみられました。アソークなど大きな道路の交差点では、軍人や警察官が立って治安警備にあたっていましたが、とくに通行人や自動車を止めて検問をしているというようなことは見受けられませんでした。
生活や経済活動についての混乱は見受けられません。当初、一部で懸念されていた治安の悪化や、生活必需品の品不足といった事態は起こっていないようです。唯一、アパレル店舗などで黒い服の品切れが起きているようですが、政府担当当局は、各衣料メーカーは増産体制に入っており、便乗値上げをしないように監視もしているとニュースで発表をしています。
夜の歓楽街への影響
また、夜の歓楽街についてですが、16日には夜遊び繁華街のナナプラザやソイカウボーイ、パッポンなどのクラブ・ディスコなどは、指示や自粛などで営業を休止したということです。15日までは、多くの店が弔意を示しつつオープンしていたタニヤ通りでも、16日はすべての店が急遽休業していました。
ただ、2016年10月16日は、もともと「オークパンサー」と呼ばれる仏教の儀礼の日で禁酒日でした。オークパンサーとは旧暦11月の満月の日のことで、旧暦8月の満月の日である「カオパンサー」から寺にこもってきた僧侶の修行が終わる日です。
今後の営業状況ですが、17日月曜日からは大部分のカラオケ店については営業を再開させる見込みだそうです。
(追加情報)
2016年10月17日の夜の状態です。
こちらが17日21:30頃のパッポン通りの様子。
そしてこちらはタニヤ通りの様子です。ほとんどのゴーゴーバーやカラオケ店は、大音量での音楽は自粛していますが、店は営業を再開しているようです。