タイでカラオケ店(タイ人ホステスのパブ)を始めるには、準備や知っておくべきことにはどのようなことがあるのでしょうか。 ASEAN諸国内での関税撤廃や越境交通協定の整備などで、地政学的にも経済規模においても中心に位置するタイは、これからさらなる経済発展が予想されています。これに合わせて増加し続ける在タイ日本人駐在員や居住者、観光客をターゲットにして、カラオケ店を手掛けるということは、集客も見込めるため、ビジネスのひとつの選択肢として有効なものと思われます。 日本でも、東日本大震災の後に復興事業関係者の流れが集中した仙台市などが活況を呈したことが記憶にあるかと思います。風俗店や水商売は顕著で、東北地方随一の夜の繁華街である国分町も当時は、居酒屋や飲み屋(飲食店)、夜のキャバクラや夜遊びの高級クラブ、Rarやスナックやガールズバーや風俗店やデリヘル店に至るまで「震災前の倍の売り上げになった。」「料金を高くしてもお客が入った。」といった話があります。これはあくまでも「復興バブル」であって一時的なものでしたが、ASEAN域の経済発展とそれに伴う日本人の流入増加は国際経済のなかの政策によるものですから、継続的な活性化が予想されているわけです。
では具体的に、カラオケ店やパブを買収したり開業させる際に必要なことや、調べておかなくてはならないことには、どのようなものがあるのでしょうか。 さまざまなカラオケ店(キャバクラ・クラブ)のオーナーや関係者に取材し、情報をまとめてみました。
< カラオケ店を開業する準備にはどういうものがあるのか? >
カラオケ店やパブを開業するにあたり、準備が必要なことやスタッフ内で相談すべきことには、どのようなものがあるのでしょうか。 大きく分けると、【店舗】、【求人・仕入れ】、【サービス内容】、【集客】、【危機・法律対策】の5つのジャンルに分類されます。 ジャンルごとに、みていきましょう。
まず、【店舗】ジャンルとは、ハード面の準備のことです。どこでオープンするかという店舗不動産の確保、 内装改装、ソファやカラオケ機器の調達などの準備です。
次に【求人・仕入れ】ジャンルでは、女の子やママ、どのスタッフの募集と給与体系の決定、酒やドリンクの仕入れと価格設定、料理を出すならメニューの決定と食材の仕入れルート確保があります。
【サービス内容】は店のコンセプトや料金システムの決定です。当然、競合店動向や相場をリサーチして決めていく必要があります。
【集客】は看板や路上のガイド(呼び込み)、広告についての対策です。
さいごに【危機・法律対策】部門は、店の開業にあたっての様々な申請手続きや、営業上知っておかないといけないタイの法律や、警察、地元マフィアとの関係について、その他トラブルが起きた時の対策についてです。
以上は、オープン前から営業開始後に至るまで、店舗運営者やオーナーとしては常に把握しておくべき必要な内容です。 では、これらをすこし具体的に掘り下げた項目をチェックシートとしてまとめてみましょう。
【 カラオケ店の開業準備 チェックシート 】
□ 店舗物件の確保と改装について
□ 営業許可の申請や手続きの問題について調査
□ 店のコンセプトなど営業戦略のマーケティングと決定
□ 法人取得手続き、税金関係の情報収集
□ 女の子やボーイ、チーママ、キャッシャーなどのスタッフの確保
□ 酒や料理食材の仕入れルート確保
□ グラス、ソファ、カラオケ機材などの備品調達
□ 集客・宣伝の方法のリサーチ
□ 警察、法律との関係についての研究と対策
□ トラブルが起きた時の対処準備
おおまかな準備すべきジャンルは以上のような内容となります。 各項目の詳細や注意点、実例については、それぞれ次回の項目別の記事で取り上げていきます。