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タイランドの国内やバンコクで住居や会社の移転をするときに、よい業者探しのコツについて特集していますが、前回は、引っ越し作業中に業者の作業員が、荷物をください、とおねだりしてくる事例とその理由、対策についてとりあげました。今回も、アンケートで集まった、引っ越しをタイ人・日系業者に依頼した際によくあるトラブルの体験談のなかから、注意すべき点をとりあげ、その対策をまとめてみました。
引っ越し最中に、スタッフが作業中に酒盛りを始める!?
これはにわかには信じがたいですが、いったいどんなことが起きたのでしょうか?
バンコク都内で住居引っ越しを、タイ人しかいない業者に頼んだG氏の話をきくことができました。
「いやーびっくりしましたよ。荷物を運んでいるときに、たまたま戸棚の奥からウィスキーの瓶が出てきたんですよ。正直忘れていた瓶だったのですけど、業者の兄ちゃんがじっと見てなにか言っていたので、「いらないから、あげるよ。」と言ってしまったんですよ。」(G氏談)
ゴミになるので、処分を兼ねてあげようと思ったのでした。
ところが、G氏が他の部屋の様子を見に行って、運ぶものの指示をしていると、異変が起きたそうです。
「なんか、隣の部屋がワイワイ騒がしいので、なんだろな、とは思っていたんです。で、しばらくして、荷物を運ぶ人がみえないな、と思ったんで隣の部屋を覗いたら、3人が座り込んで酒盛りやってるんですよ。」(G氏)
さきほどG氏がプレゼントしたお酒をその場で回し飲みしていたそうです。
「そりゃ、たしかに酒はあげましたけど、でも(その場で飲んではいけないことは)常識でわかるだろとは思うんですけどね。多分ですけど、タイ人の引っ越し業者といっても、業者の人は一人だけであとはその友達とか日雇いみたいな連中だったと思うんです。」(G氏)
あわてて注意をして、作業に戻らせたそうですが、G氏はかなりあきれていました。そもそもそれで荷物を運送したら飲酒運転ですから、いろいろと問題です。
このように引っ越し作業を途中で勝手に中断するケースはときどきあるようです。
その他、あがっていたケースは以下の通りです。
「荷物にあったオモチャで遊びだした。」
子どものいる家庭でちょっとしたオモチャがあったり、お面やカツラなどのパーティーグッズがあったりすると、勝手にさわって遊びだすことがあるようです。友達の家の引っ越しを手伝っているくらいの軽い気分なのかもしれません。
「音楽をかけだした。」
たとえば、オーディオアンプやスピーカーなどがあると、引っ越しスタッフが自分のスマートフォンにつないで、音楽をかけだすそうです。士気を高めるつもりなのかはわかりませんが、たとえ休憩時間でも、顧客の荷物であるスピーカーを勝手に使うということ自体が、日本の感覚ではありえません。
以上のようなことは、G氏のケースのように、格安業者でトラックだけ借りた場合や、業者が個人的な知り合いに手伝わせているような場合に起こりがちです。
対策としては、お酒や、目を引くようなオモチャの類は箱に入れて、見えないようにしておくことでしょう。
荷物を壊されたり、時間をロスしたりする原因になりかねないので、注意が必要です。