タイのバンコクには日本の居酒屋だけでなく焼肉屋も進出してきています。シーロムの日本人街タニヤには牛角もあります。ところで、同じバンコクのタニヤには不思議な違和感のあるお店の看板が。
焼肉の「叙々苑」だと思ったら、「叙苑」。一文字足りない!
こちらが本家の「叙々苑」公式ロゴマーク。書体は同じですが、この「叙苑」は日本の「叙々苑」とは一切関係はありません。
経営者はタイ人だそうです。
なんでも、そのタイ人オーナーが日本に留学した苦学生だったころ、叙々苑でアルバイトしていたそうです。慣れない異国の日本でいろいろな人に親切にされて、夜は叙々苑で汗を流して仕事をし、賄いご飯や先輩のおごりで食べた、日本の叙々苑のあの焼肉のおいしさが忘れられず、あの味を再現したかった…
ということらしいのですが、いやいや、そんな美談にはだまされないぞ。パクリは、ダメでしょう!上の比較を見ればわかるようにロゴのフォントまで丸パクリです。これでは訴えられます…。 とはいっても、料理がおいしければ、名前を変えてやっていけばよいわけですから、その辺はどうなのか?と思い、行ってきました。 店内は、結構広くて雰囲気はよいです。高級感ある個室もあります。牛上タン塩(320バーツ)。店員さんが焼いてくれました。もちろん高級焼肉の本家叙々苑と比べたら格は落ちますが、なかなかよい仕入れルートをもっているのでしょうか。なかなかの質感でした。
メニューは牛ロース240バーツ、牛ハラミ280バーツ、牛上カルビ420バーツ、豚トロ220バーツ、黒豚レバー350バーツといったところです。ホルモン系も充実していて、センマイ190バーツ、豚ホルモン180バーツ、牛ハチノス180バーツ、豚コブクロ200バーツなどという品揃えです。タイらしく、タイ人が好きなカニカマやサーモン刺身もあります。叙々苑とはちがいますね。
少々ドキドキして頼んだ、ユッケ220バーツです。ぷるっと滑らかなプリンのような食感に卵黄がまざりあって、濃厚なコク。新鮮なようです。悪くはありません。
熱帯・タイで食べるとは思いませんでした。お客さんも結構入っていて、この日は、結構な割合でオーダーが通りませんでした。売り切れ続出。お酒まで一部なかったという盛況ぶりでした。
「本物」叙々苑とは全然、雰囲気も質も、違いましたが、中級店として、これはこれでありだろうという焼肉店でした。タニヤ通りのサラデーン駅やシーロム通り近くということで、飲みの時はよいのではないでしょうか。
そうはいっても、これは、まずいだろう、というところです。タイ・バンコクタニヤのニセ叙々苑・焼肉「叙苑」に潜入!感想と値段のレポートでした。
焼き肉の「叙々苑」とは一切関係ありません。観光客のみなさんの注意を喚起するため、場所の地図をのせます。